風の帰る場所
★2008年12月9日の記事を再掲

これを読めば、宮崎駿のバックグラウンドを垣間見ることができる。子供向けの楽しい映画を作っている好々爺だと思ってたけど、それは仮の姿だったんだね。かなりの思想をお持ちのようで……。

まあ、その思想傾向がどうであれ、自分の中に芯となる太いものが一本あるのとないとじゃ大違いだとは思う。ましてや表現者ともなると、何を発信していきたいか見失わないためにも必要だろう。

彼の作品の中では「紅の豚」や「もののけ姫」に、そういった思想めいたものが色濃く出ているんじゃないだろうか。ソ連やユーゴの崩壊しかり、日本中世への歴史観しかり。

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高学歴男性におくる弱腰矯正読本
★2008年12月9日の記事を再掲

これは表題からイメージすると、自己啓発本の類かと思ってしまうけど別物です。

フェミニズムが女性を解放したように、男性も解放されるべきであるという趣旨のもと書かれていて、男性は「変性意識」というものを高めていって、解放されようというもの。この「変性意識」というものがすごく興味深い。

「非日常で狂気に近い状態の意識」のことをそう呼ぶらしく、その具体的な事例が沢山書かれていて、解りやすかった。それはたぶん誰もが感じたことがある感覚で、それを理論的に説明されてあるのが素晴らしい。

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症例A
★2008年12月9日の記事を再掲

“精神医療”と“博物館の真贋をめぐる謎”とが交互に語られていく物語。テーマが専門的なので、多少説明臭いところが多いけど、退屈に感じることもない。読んでいくうちに引き込まれていき、先が気になってしょうがなかった。

統合失調症(分裂症)、境界例、解離性同一障害(多重人格)を扱っていることもあり、かなり既視感を感じながら読んだけど、なかなか面白かった。ただ、ラストが消化不良気味、おしいなぁ。

精神分析や心理学などに興味がある人が読んだら、適度に知的好奇心を満たしてくれて良いかもしれない。それくらい、普通に真面目な作品。一応ミステリー仕立てにはなってはいるけど、特別そういった要素が必要だったとも思えなかった。

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彼女たちの物語―21世紀女性作家10人インタビュー
★2008年12月8日の記事を再掲

雑誌「すばる」に連載されていたインタビュー「『現在』女性文学へのまなざし」をまとめたものらしい。Herstories=「彼女たちが書く物語」「彼女たち自身の物語」「彼女たちによる文学史」という柱を置いて、文芸評論家の榎本正樹との対談が収録されている。

10人の女性作家は、綿矢りさ、柴崎友香、島本理生、桜庭一樹、鹿島田真希、 三浦しをん、雨宮処凛、本谷有希子、青山七恵、金原ひとみ、という顔ぶれ。若手有望株といったところなのでしょう。

それぞれの作家の著書を紐解きながら、割と突っ込んだ話をしている印象。インタビュアーが文芸評論家ということもあって、各作家の著書をかなり深いところまで読み込んでいる。

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