★2008年12月12日の記事を再掲

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ (講談社文庫)著者の本谷有希子が自分と同年代ということもあり、気になって読んでみた。とにかく、この装丁のイラストがインパクトあって良いね。主人公・澄伽のイメージに見事にマッチしてる。すんごいプライドの高そうな雰囲気がよく出てて。

はっきり言って、物語に深みというものはない。小さなコミュニティの中で事件が起こるだけで、何かしらの仕掛けは無し。ただ演劇にもなっているということなので、時間に制約もあるせいか話を膨らますことが出来なかったのかもしれないけど。

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でも、澄伽の東京での生活も描くべきだったと思う。やっぱり対比となるものを入れないとねぇ…そこがおしい。著者が書きたかった場面だけ書いたって気がしてならない。

でも、この方の文体は面白い、力強さがあるね。始めは読みにくく感じたけど、それが段々と味になってくる。戯曲を書く人だからこその文体なんだろうね。


なんだか、こういった舞台出身者の人が文壇に進出するケースが多くなってきてるけど、それだけ文壇に良い人材がなかなか現れてこないってことなんだろうか。それで仕方なく、戯曲家などに小説を書く依頼がいくのかな? それはそれで悲しい現実だね…。

映画界なんかも、独自の脚本を書ける人が少なくなっているのか、漫画などの原作物の作品が増えていることだし、いわゆる“物書き”の人材の少なさに危惧を覚えて仕方がないものだ(もちろん文壇サイドも危惧を覚えていることだろうけど、彼らにはどうしようもないのだろうなぁ……。ただ、待つのみ? ま、それも仕方がないか、エンタメ業界だし)


あと、この小説は映画にもなってるらしい。サトエリが主演。なんか雰囲気的にベストな配役な気がする。見てみたいけど、サトエリがあまり好きではない…でもベストな配役な気がする。なんていうジレンマ…。

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