アインシュタインの夢
★2008年12月22日の記事を再掲

“時間”を題材にした、短編というよりもさらにショートな掌編連作(連作といっても話が繋がっているわけではなくて、統一感があるのです)という体裁になっている。

詩的であり、世にも不思議な物語という風に感じた。結構難解な表現も出てくるけど、それを補って余りあるほどこの幻想的な世界には引き込まれるものがあった。結構くらくらになるほど酔える(注:個人差有り)

本書に出てくるアインシュタインと、よくメディアで出てくるあの写真のアインシュタインがどうしても結びつかなかったりするんだけど、まあ26歳の時の話だからしょうがないのかもなぁ。

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結構純粋な感じなんだよね、本書の彼は。あの有名な写真の茶目っ気さとオーバーラップはしてこない。でも、彼のバックグラウンドを全く知らない僕としては、すごく興味深いところだった。

一つの切り口でここまで話を作れちゃうのが、まずスゴイと思ったところ。想像力の凄さに驚嘆したし、それを出し惜しみすることなく1冊の本の中に入れ込んじゃったサービス精神にも脱帽ものです。


本書に限らずよく思うことだけど、出来れば1つ1つのアイディアを長編小説にして描いてもらいたいと考えることがしばしば。正直、1つの作品に詰め込んでしまうことの勿体無さというのを感じてしまって、どうにもモヤモヤしてしまう。

湯水のようにアイディアで出てくる人にとっては、こんなの取るに足らないことなのだろうけど、そうじゃない作家さんからしたら「勿体無えぇ……」と嫉妬のような感情を持たれるだろうと想像に難くないです(読者としても、もっと練ったものを読みたいと感じるので、そんな風に感じちゃうわけで)

でも、長編タイプではなく短編タイプの作家さんというのもいるわけだから、書きたくても膨らませるのが苦手という可能性が無きにしも非。アイディアはとんでもないけど、プロット的なものがしか書けないという人も世の中には存在するのだろうなぁ、たぶん(ま、そういう人は鍛えれば何とか物になるのだろうけども)


あと、なにやら「Einstein’s Dream(アインシュタインの夢)」という、集中力をアップし、集中状態を長時間維持するというCDなんかも出ているらしい。クラシック音楽の中に集中力周波数を組み込んでいるとのこと。

本書とは全く関係はないみたいだけど、非常に気になってしまう。なんでこのネーミングにしたんだろうね? 「アインシュタインの夢」というワード自体は西洋圏だと割と普通に使われている言葉なんだろうか、う~む。




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