★2009年1月15日の記事を再掲

氷の海のガレオン/オルタ (ピュアフル文庫)ヤングアダルト小説ということもあり、文字があまり詰まっておらず行間も若干広めで読みやすい。結構短時間で読める。だけど内容は割と深かった。表紙のイラストは松本大洋らしい。

読んでみて、実存主義なちびまる子ちゃんという風なイメージを持った(兄弟の構成的にはサザエさんだけど)。女の子の一人称小説なので、自然とまるちゃんの声を頭の中で再生しながら読んでしまっていた自分がいる。

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父親のキャラクターなんかも、自由人という感じでまるちゃんの父ひろしのイメージにぴったりだった。こんな読み方をしたら、著者に怒られそうだけど。

頭の賢さはまるちゃんとは正反対で、相当賢い。頭が賢く「天才」の子って、小さい時からこういった思考を頭の中で巡らしているものなんだろうかねぇ。ものすごく思弁的だ。

周りの子達はそんな主人公・杉子が何を言っているのか理解する頭を持っていないから、どうしたって衝突してしまう。杉子自身はクールな感じにやり過ごすけど、実際は結構辛いと思うよ、これは。


子供はほんとに残酷だってよく言うもんね、自分達とは違うと感じる人間を全て排除してしまう。そんな中で、杉子が心を許すことができた人というのが、ママの友達や音楽教師なんだけど、この二人とのやりとりがかなり深い。

ふと彼女が小学生であると忘れてしまうほどなのだ。普通の大人同士のコミュニティと置き換えて読んでも成立してしまう。もうこの際、リアリティ云々を言うのは野暮ってものなのでしょう。


杉子がこんな子供に育ったのは母親の影響が大きかったようだけど、実際問題もし自分の子供(僕は独身だけど)がものすごく理解力読解力のある「天才」だったとして、どの年齢までにどのくらいのことを教育するかっていうのも考えさせられる問題だと思った

親としてはいくらでも覚えさせたいと思うだろうけど、それでは余計に子供を生きにくくしてしまうんだろうなぁ。なんかちょっと二階堂奥歯さんのこととかも思い出してしまった。







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