★2009年2月14日の記事を再掲
ドストエフスキー好きなのでずっと気になってたんだけど、ようやく読む事が出来た。
うん、なんか本書・主人公弥勒の思想と、原作・主人公ラスコーリニコフのナポレオン思想とはちょっと赴き違うように感じるね。なんだか弥勒の方がより人間臭く描かれている感じがする。
「俺は姉さんが思っているようなダメ人間じゃない……! 他人に立たせてもらわなくても自分の道を自分で歩いて行けるんだ――! だけどどうやって――!?」
ここは絶対笑うでしょw ラスコーリニコフっぽくはないなぁ。
「だけどどうやって!?」という一文がなければ、まだそれらしく見えたかもしれないけど、う~む。
とりあえず、本書の登場人物が原作の誰にあたるのか照らし合わせてみた。
裁 弥勒(たち みろく)…………ラスコーリニコフ
裁 喜乃(たち よしの)…………ドゥーニャ
馬場 光(ばば ひかる)…………アリョーナ・イワーノヴナ
島津 里沙(しまづ りさ)…………リザヴェータ・イワーノヴナ
首藤 魁(すどう かい)…………スヴィドリガイロフ
五位 蔵人(ごい くろうど)…………ポルフィーリー
矢住 (やずみ)…………ラズミーヒン
たぶん、こんな感じなんだろうね。
本書だと島津里沙が○○交際してたりするから、てっきり彼女がソーニャ役だと思って読み進めてたんだけど違ってたね。思いっきり主人公に殺されちゃうから正直びっくりした。
そこでようやくリザヴェータ役だったんだなと解ったんだけど。3巻にチラッとだけソーニャ役らしき女の子が出ている模様。なんか原作とは完全に別物だと思って読んだ方がいいのかもなぁ、そんな気がしてしまう。

それらに関連して、スヴィドリガイロフ役の首藤が出てくるんだけど、彼が登場してから俄然面白くなったという印象。これからの展開に期待です。
原作の方も去年から新訳が刊行されているので、そっちも読みたくなってしまった。僕は岩波、新潮版で2回読んでるんだけど、それらと訳の比較をしてみるのも良いかもしれない。
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