★2009年3月13日の記事を再掲

夜回り先生 (小学館文庫)僕が著者の水谷修さんのことを知ったのは、彼のドキュメント番組を何年か前に観たのが切っ掛けだった。

夜中だったと思うけど、彼が公演で喋る話(本書にも載っているエピソード)や、夜回りする姿、若者達からの電話やメールの対応を寝ずにやっている姿など、すごく惹きつけられるものがあって、次の日も仕事があるというのに2時、3時までその番組を観ていた記憶がある。

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確かに大人によって傷つけられた若者、虐げられた若者というのは被害者だ。救いたいという気持ちは解る。でも、なぜそこまで自分の身を削ってまで出来るのかが理解しがたいところだった。と、その当時は思った。

でも今回本書を読んで、ほんの少しは彼のその若者を助けたいという信念が解ったように思う。若者はみんな「花の種」だという信念。それは、水谷先生自身も若い頃ものすごく濃密な人生を歩んでこられたからこそ、たどり着いた信念なのだろうね。

若者を救うことにより、彼自身も自分の心の隙間を埋めているのかもしれない。彼の文章を読むと、端々からそういった印象を強く受けた。

昨日までのことは、みんないいんだよ。
「おれ、死にたい」「わたし、死にたい」
でも、それだけはダメだよ。
まずは今日から、水谷と考えよう。


心に沁みます。僕自身が抱えている悩みなんて、ほんとちっぽけな事なんだと思えてくる。


最後に、あとがきを読んで非常にショックを受けた。水谷先生は11年にも渡って病と闘っているとのこと。それは治ることのない病らしい。ちょっとネットで調べてみたら、彼は悪性リンパ腫を患っているらしいのだ。

なんてこった…僕がブラウン管を通して見ていた彼の姿は、すでに病に侵されていたというわけか…。僕は特別神を信じているわけではないけど、この時ばかりは神を恨んだ。

なんでこんなに素晴らしい人間をあの世に連れて行こうというんだろうか。ほんと最後の最後でやるせない気分になってしまったよ。でも、治らないとはいえ治療は出来るみたいなので、どうかお体を労わってもらいたいものです。


本書はワンコインで買えるので、十代の若者はみんな読むべし。






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