★2009年3月16日の記事を再掲

生きてるだけで、愛。 (新潮文庫)いわゆるメンヘルな女性が主人公。非常に気性が激しい。それが鬱の状態らしく、僕が持っている鬱のイメージをことごとく打ち砕いてくれた。

情緒不安定であるというのは解るけど、かなりケンカ腰。こんな感じになっちゃうもんなのかぁ~鬱状態って。躁状態の時はテンションが高まる感じみたいで、なんだか躁鬱って紙一重の状態みたいな感じなんだろうか。

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そういった主人公の一人称小説ということもあり、すごくユーモアが炸裂した文章になっている。本谷さんの小説は今まで2作品ほど読んだけど、そういった意味では一番ねちっこい感じ。割と使い古された題材だと思うけど、それなりにオリジナリティは出てるんじゃないかな。

“獅子唐の素揚げみたいな女”や“トイレでうなっている声がモンゴルの高い音と低い音が同時に出るあのホーミーみたいな男”など、主人公にそう称される登場人物などが出てくる。いったいどんな感じなんだよって思わず心の中で突っ込まずにはいられないw


本書を読んでいても、躁鬱の人って大変なんだなぁという気分にはならないのが結構不思議だった。主人公の性格の悪さが勝ってしまうというか、なぜそんなに周りに当り散らして虚勢を張るんだろうか、という疑問が湧いてきてしまうんだよね。

彼女は一体何と闘っているんだろう? そういう思いが強い。(当然、病気とも闘っているんだろうけど、本書の主人公の場合そんな単純ではなさそう)


こういった病気を抱えている人もそうだけど、自分自身と折り合いをつけて生きていくのも大変だ。素直にそう感じた。これは全ての人に当てはまることだろうね。

人生は自分と妥協しながら生きていかないといけない。そうしないと、周りの人をちょっとでも理解することさえ困難だ。周りの人って自分の鏡のようなもんなんだから…。







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