★2009年7月4日の記事を再掲

千尋の闇〈上〉 (創元推理文庫)むむむ、これがデビュー作なのかぁ、凄いとしか言いようがない。かなり緻密にプロットを創って書かれたんだろうなぁと思わせる怒涛の展開。全篇通して絶えず何か事件が起こるので(伏線もはりまくり)、全く飽きることなく読み終えた。

多少ご都合主義か? とも思ったりしたけど、このエンターテイメント性の中においてはあまり気になることもなく、主人公達に感情移入して物語の中に入ることができた。

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とにかく続きが気になってしょうがない! すぐにでも真実が知りたい! いったいどんな謎が隠されているというのだ? という風に読んだんだけど、文章に見落としがあってはいけないと思い、あまり読むスピードを上げられずもどかしかったなぁ。


どこもかしこも今ある平穏を乱されたくないと思い、謎を嗅ぎ回っている主人公に対して妨害をし脅しをかけたりするわけだけど、個人的に気持ちは解らなくもなかった。

今を生きている人達は過去を振り返ることなんてしない。前を見て生きているものだ。それをいきなり現れた主人公に荒らされたのではたまったもんじゃない。ましてや、その隠された真実のために多くの人が苦しむのだと予め解っていることなのだから。


まさに「千尋の闇」の奥深くからひっぱりだされてきた真実を、眼の前に突きつけられた当人たちの苦悩は計り知れない。人生が倒壊してしまう音までも聞こえたんじゃないだろうか。主人公が周りの人間に裏切られたりしたことなんて、比ではないだろうね。

この主人公も隠された過去を持っているわけだけど、結構衝撃だった。まさか性犯罪者だったとは…。正直、主人公にこんな過去を持たせて良いのか? と思ったけど、まあ著者がそれがベストと考えたんだろうからしょがない。でも、それによって彼のイメージは随分損なわれたと思うけど。


本書は、20世紀初頭のイギリス政治やサフラジェット(闘争的女性参政権活動家)のことなども中心的なテーマになっていて、その辺も結構興味深く読ませてもらった。やっぱりどこの国の政治もドロドロしてますね。

特にサフラジェットについて気になったのでwikiで調べてみたんだけど、日本語版では記事が無いらしいのが残念。具体的にどんな活動をしてたのか気になったんだけどなぁ。暇な時にまたネットで調べてみよう。

Suffragette – Wikipedia

それにしても、この事件?によって報われた人間は一人でもいたんだろうか? 主人公の友達くらいかな。







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