★2009年7月8日の記事を再掲

終末のフール (集英社文庫)終末が3年後に迫っているという、この世界観。結構使い古されたガジェットを伊坂幸太郎ならどう料理するだろうか、と期待したんだけど、いかんせん短編連作ということもありあまりカタルシスを得ることもなく淡々と読み終えてしまった。面白くないわけじゃないんだけど、ここが面白い!と上手く指摘することもできない作品。

たぶんこのくらいのプチ感動ものなんかだと、伊坂さんにかかってはいくらでも創れちゃうんだろうなぁとちょっと感じてしまうね。やっつけまではいかないまでも、彼だとそれ程苦労もせずに書いたものなんじゃないだろうか。そんな気がして、なんとも言えない気分になってしまった。

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本書では、死が隣り合わせの中での色々な“幸せのかたち”を見せてくれる。そこに自分も照らし合わせて、8年あったら自分ならどう暮らすだろうと考えながら読むと面白いかもしれない。

僕だったら、本書に出てきたある登場人物と同じく、これまでの生き方は変えないだろうなぁ。というか、そもそも8年生きていく蓄えなんてないから、変えるわけにはいかないだけなんだけど…。


たぶん僕らの世界だと、もし小惑星衝突が8年も前に予想することができたとしても(実際にはそんな前に予想できないとのこと)、政府が絶対にぎりぎりまでひた隠しにしてそうな気がするけどね。

それで、ネット上に情報がリークされるとかして表沙汰になっちゃうんじゃないかと予想します。


それにしても表題作になっている“終末のフール”なんだけど、この作品が一番ありがちな内容になっていて正直よく発表できたなぁと思ってしまった。あまりにもステレオタイプ的な良い話。これだけはやっつけっぽいなぁ…。

まあ、一番最初の話ということもあって、地球滅亡の情報が少なすぎるということだからなんだろうけど。それだから余計に普通さが目立っちゃってるんだよね。ちょっと勿体無い。

伊坂さんには長編を期待します。






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