★2009年7月10日の記事を再掲

“文学少女”と慟哭の巡礼者【パルミエーレ】 (ファミ通文庫)いやぁ~すごい、凄すぎた。この読後感をどう言葉で表していいのやらよく解らないんだけど、すごく良かった。今回は結構ドロドロしてて、かなり重たいお話になっているんだけど、最後感動します。良い話すぎるぜ、まったく。

今回は、これまでさんざん伏線を張られてきた“美羽”が登場してきて、コノハによる過去の清算が物語のメインとなってます。彼は自分が抱える闇の部分と直接対峙するわけだけど、これでもかというくらい苦しめられ、揺さぶられ、振り回されてしまう。読んでいる僕自身、その残酷な真実を知るのが怖くてドキドキしながら、変な溜息を付きつつ読み進めいく他なかった。

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銀河鉄道の夜―最終形・初期形〈ブルカニロ博士篇〉 (ますむら版宮沢賢治童話集)皆から相手のことを信じるなと言われてしまう、なんとも不憫すぎる状況のコノハ。正直、今回ベースになっている宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」が、どんな風に物語の下敷きになったかなんて考える余裕もないほど物語の展開に翻弄されてしまった。


美羽は美羽でものすごく不憫な子だよね。ほんとにコノハのことが大好きだったんだなぁとすごく伝わった。それから、自分だけのものにはならないのならば、いっそ壊してしまいたいという気持ち。痛いほど解ります。このオール・オア・ナッシング的な思考、割とこういう考え方をする人って多いんじゃないだろうか? 

だけど弱い彼女には完全にはそういう思考に持っていくことができなかった。完璧主義なんだけど、それができないと自分を責めたり相手を責めるなどして、鬱的な傾向に陥ってしまう。最悪なパターンです。彼女の場合、大嫌いと叫びながらも繋ぎとめようとしてしまったのが、この悲劇の始まりだったんだろうね。


コノハにとっての遠子先輩のような、“弱い自分を見せられる存在”というものが美羽にもいたら救われてたんだろうなぁ。だけど、そんな都合の良い存在なんてなかなかいないのが、現実問題普通だと思う。

そういった存在に恵まれない人の方が多い中において、本書に感情移入して読んじゃうと、鬱気質がある人なんかはたぶん相当キツい気分になってしまうかもしれない。でも最後必ず救われるので、恐れず読んでみて欲しいと思います。


それにしても、美羽がさんざん言っていた「アレをする」のアレって結局なんだったんだろうか? 勝手に何かに当てはめて考えていいのかな? あと、竹田さんが絶叫した「しぃちゃあああああん!」って誰? ちょっと謎が残ってしまった…。








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