カクレカラクリ
★2009年8月31日の記事を再掲

久々に森博嗣のミステリを読んだ。うーんと、本書は謎を楽しむというより、キャラを楽しむという感じなのかな。あんまりミステリとしては面白く感じなかったんだけど、会話とかはなかなか面白かったように感じる。

さすがにキャラ造形は秀逸だね。郡司と栗城の掛け合いは良いし、花梨と玲奈もちょっと対照的な感じでちゃんとキャラが立っている。森さんの作品ということもあって、犀川先生や西之園萌絵を彷彿とさせるけどね。

でも、心理描写というものがほぼ無いので、深みというものは無かったなぁ。奥行きが無いというか何というか…。


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それから、廃墟萌え、メカ萌え。この二つのワードにピンときた人にはオススメな作品かもしれない。廃墟の方は割りと気持ちは理解できるんだけど、メカの方は門外漢の人にとっては仕組みだとか何が何やらという感じなっちゃうと思う、実際僕もなりました…。カラクリがメインなんで仕方がないんだけど。

それにしても、あまりにサラッと読めちゃうから心に残るものは少ないなぁ。謎が謎を呼ぶとか、物語がひっくり返っちゃうような大きな事件などは起きることなく、坦々と進んでいっちゃうし。やはり森ミステリは、誰か人が死なないと面白くないのかもw


あと、本書の解説は女優の栗山千明が書いてたりします。え、なんで? とか思ったら、どうやらドラマ版の花梨役を演じてたらしく、その縁でということみたいだね。

それによると、彼女はメフィスト賞に親しみを持っているらしく、西尾維新や舞城王太郎をよく読んでいるとのこと。確か栗山さんってアニメ好きで有名だったよねぇ? それなら納得です。


最後に、なるほど!と思った言葉を引用して終わりにします。

成長も上達も発展も、それが上り調子のときにエネルギィが供給されているのではない。それ以前の段階に、成長せず上達せず発展もしなかった低迷期があって、そのときの努力の蓄積が原動力となっているのだ。逆に、成長し上達し発展している最中に怠った努力が、再度の低迷期を招くだろう。ものごとには準備期間、潜伏期間が必要である。理由や原因は現在にはない。少しまえを探してみれば思い当たるものが見つかる。


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あのシーンが頭に焼きついて離れない「すべてがFになる」(森博嗣)







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