★2010年8月21日の記事を再掲

幻想の未来/文化への不満 (光文社古典新訳文庫)本書は、文化やそれに関連して宗教(倫理的なものや自然観なども含む)の構築のされ方、その役割などが考察されている。

時代的にも西洋文化的にもなかなか本音を言いにくい題材であるにも関わらず、彼にかかればもうズバズバ書いちゃってます。神についてもそれが人が創り出したものだという体で書いているし、聖書も矛盾に満ちているとも発言。宗教は文化のうちで最も貴重な財産だとも言ってはいるけれど、宗教教義は幻想だともバッサリ斬っている。

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だけど、自分の主張を言いたい放題ではなく、ちゃんと反対論者の意見も取り上げて論じたりしているので、論文自体をさらに深いものとしていて、そのあたりは素晴らしかった。考え方で言えばすごく現代的な感じだよね、科学とも比較して論じてたりもするし。まあ、そこまで古い人物っていうわけでもないんだけど。


とは言え、本書も完全に読む人を選ぶ感じなんだろうなぁ。宗教は集団妄想と言ってみたり、スピリチュアリストについても愚かしいと言っていることだし。

宗教否定論者の意見を学ぶというスタンスで読まないと、宗教関係者などの人達が読むと発狂する恐れがありますw でも、大半の無宗教である(と思っている)日本人が読むと“言い得て妙”だと思う部分が多々あるんじゃないかと。


その他に、○欲、攻撃欲などの欲動論、エロスとタナトスなど、いわゆる心理学寄りな論文も収録されています。こちらの方がフロイトとしては真骨頂なのかもしれない。なかなか読み応えがありました。

それにしても、フロイトを今回初めて読んだんだけど、この方は基本的にネガティブな発想から理論構築をするタイプなんだろうか? 本書を読んでてそんな気がしてならなかったなぁ。ネガティブな事象があって、だから○○しなくちゃいけない!という感じアプローチが多いような…。気のせいかな?







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