★2012年2月9日の記事を再掲

ゲーテとの対話 上 (岩波文庫 赤 409-1)とある切っ掛けからゲーテという人物の人となりが興味深かく感じたので、なんとなく本書を手にしてみた。

こういう芸術家、ましてや色んな分野に対して見識が深い学者肌の人物って、個人的には非常に神経質で近寄りがたい印象を持っていたりする。怒りの沸点が低かったり、社交性が低かったり。

しかしゲーテに関しては、そんな可笑しなステレオタイプとは真反対ですごく親しみやすい性格であったらしい。もうなにより世話好きだったというところがとにかく印象深い感じではある。

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次世代の創作者をちゃんと育てていこう、才能ある人間にはしっかりと助言をしよう、そんな想いが強くあったんだろうなぁ。

ゲーテ自身の目下の仕事(作品)についても、本書の著者であるエッカーマンに意見を求めていたりするし、自分のオリジナルな創作法を教えたくない、ライバルを増やしたくないと守りに入る芸術家も多い中、彼はかなりオープンな性格だったようだ


それから、本書では文学論が多く展開されるんだけど、対象として扱われている作品というのが当然ながら200年くらい前の作品だったりするので、僕自身読んだことがないものばかりということもあり、結構おいてけぼりをくらっちゃったわけで…。

それでも、分からないなりに、彼らが分析しつつも楽しんで鑑賞しているというところが興味深かったように思う。


それにしても、現代日本の作家の中にどれだけゲーテほどに練って作品を紡ぐ人がいるのだろう、と思わず考えてしまった。

詩と散文はまた違うのだろうけど、ここまで時間を惜しまず練りに練って創作するというのもスゴイと思う。ただ、あまり色んな想いに囚われ過ぎても良い物は出来ないとも思う。ま、ゲーテのようにそれらを上手く整理・精査できれば良いのだろうけどね。


あと、中巻の最後にゲーテの死が描かれているんだけど、正直ここで終わりにすべきだったと思わずにはいられなかったなぁ。なぜ第3部を付け足す必要があったのか。芸術というものを語っている本書だからこそ、引き際も考えてもらいたかったです。

そのうちゲーテが高く評価していているバイロン卿の作品も読んでみよう。







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