ジミ・ヘンドリクス 鏡ばりの部屋
★2013年1月7日の記事を再掲

なんだか定期的にジミヘンを聴きたくなることがあって、各種アルバムをヘビロテすることがしばしばあるわけなんだけど、そこでふいに彼の伝記が読みたくなり本書を手に取ってみた。

10年近く前にも別の人が書いた伝記を読んだことがあるものの、いわゆるノンフィクション・ライターの書く文章というのは小説家とは違ってどうにも読みにくい部分があると個人的には思っているので、あんまり頭に入ってきた印象が薄かったりする。なおかつ翻訳物だしね。

しかし今回、スーパースターの生き方に何かを教わろう、教わってやろうじゃないかという観点でもって本書を読み始めてみたので、以前とは違い結構面白く読むことができたように思う。やっぱりある程度、あらかじめ自分のスタンスを決めておくと読みにくいと思われるものでもすんなり入ってくるものだ。

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そういうわけで、僕が彼の行動から教わった、言ってしまえば人生訓を書き出していきたいと思います。見出しで挙げている文言は結構ベタな感じではあるんだけど、あしからず。



★とにかく貪欲であれ

・ジミが18歳の頃、自分の住む町にプロのバンドがツアーでやってきた時に、そこのギタリストにリックを教えてくれと詰め寄り、教えてくれるまで後をついてまわった。

・道場破りばりに、自分の住む地域で楽器を持っている人達と全員と演奏。

・エレキを手にして数ヶ月で初のギグを決行。

・とあるレコード会社に単身出向いて「○○○に会いたい」と言い、そのアーティストが現れるまで1日中待っている。


時代的な背景、生活環境的な背景もあるのだろうけど、自分の人生を切り開くための選択肢が少なかった分、これだと決めたらひたむきに打ち込んだという感じなんだろうね。この行動力は見習いたい。



★目的のためなら手段を選ばない

・アメリカ陸軍から除隊したいがために、基地病院の精神科医のもとへ通い「同性愛の気が出てきた」という嘘の告白をする。恋わずらいで7キロも痩せたとも主張して、結果的に除隊が了承された。


そもそも盗難車に乗っていたということで実刑を受けていたところを、軍に入隊することで執行猶予がつくという司法取引が成されていたというのに、こんな具合で自由な身になるとは。スケールが違いすぎるぜ、まったく。

ま、これも音楽をやりたいがための行動だから、ほんとスゴイとしか言いようがない。というか、同性愛ということで除隊になってしまうアメリカの軍隊もスゴイわ。



★人たらしになれ

・とにかくお金のなかったジミは住むところもなかったので、他人とルームシェアをして家賃は払ってもらう。

・大事なギターを何度か盗まれているものの、その度に当時の恋人等に買ってもらっている。

・キース・リチャーズ(ローリング・ストーンズ)の恋人に見初められ、ジミに感銘を受けるプロデューサーを探してもらう。

・イギリスに渡った後も、その時のジミの恋人がクラブにてリンゴ・スター(ビートルズ)に出会い、彼から住む家を貸してもらう。


なんだかいつも行き当たりばったりにも関わらず、必ず助けてくれる人が現れるところが特異な点ではある。ほんとに他人に生かされているという感じなんだよね。それだけ彼に魅力があったということなのだろうけど。

たぶんだけど、往年のスーパースターの方達もこういった一面を持っていたのかもしれない。ジミの場合は、スターになるべくしてなった人が持っている様々な特質を“あまさず”持っていたのだろうなぁ、特に周りの環境的な部分においては。

人たらしになるコツ30箇条 – はてな匿名ダイアリー

以前、上の記事がホッテントリして話題になっていたけれど、改めて参考にしたい。



★自分独自のスタイルを楽しむ

・ジミは「グラニー・テイクス・ア・トリップ(おばあちゃんは旅に出る)」という変わった名前のヴィンテージ服専門店を贔屓にしていて、そこに掲げられている看板の“人は誰でも芸術品であるか、芸術品を着るべきである”というを言葉を心に深く刻みつけ、独自のファッションを楽しんだ。たとえ他のミュージシャンや町行く人々に風変わりだと笑われようとも。


ファッションのことだけなく何でもそうなんだけど、独自性はともかく楽しむことこそが重要なのだと、そういう風にジミのエピソードから僕は読み取りました。ま、楽しんだもん勝ちだとはよく言ったものだよね。



★たまには勇気を出し、人をあっと言わせてみる

・ビートルズのアルバム『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band(サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド)』発売から3日しか経っていないにも関わらず、その曲をただの模倣ではなく全く新しいアレンジをほどこし、ビートルズ・メンバー(ポール、ジョージ)や、その他スター達が観に来ているライブにて演奏。


怖いもの知らずこの上なし、という感じ。しかし、これくらいのことをやってのけてこそ、人心を掌握できるということなのだろうな。実際、ポールからも「ものすごくよかったぜ」と賞賛されているわけだしね。

正直、これほど上手くいくことなんて希ではあると思うんだけど、そこをあえて挑戦する、努力を惜しまないというところが素晴らしいのだと思う。人の印象に残る行動、何か考えていきたいものです。



★平和主義であれ

・とあるステージにおいてヴェトナム戦争について発言「むこうでおこなわれている戦闘はほうっておいて、みんな故郷に帰ってくればいい。M16マシンガンや手榴弾や戦車を背負わずに、フィードバック・ギターを背負って帰ってくればいい。銃よりよっぽどいいよ」

・ジミは自分の帽子に「殺し合うのではなく、愛し合おう」と書かれたバッジをつけていたらしい。


現在でもそうなんだけど、欧米スターというのはこういった戦争のことであったり政治的な発言を普通にするよね。日本では3.11以降多少増えたような気がするんだけど、その発言によって事務所を解雇されたりする人もいたりと何とも言えない。芸能界にまで利権が絡み過ぎなのだろうな。

ちなみに、キング牧師の思想に同調して書かれた曲が『House Burning Down(ハウス・バーニング・ダウン)』なんだそうな。個人的にはラリー・コリエルがカバーしたヴァージョンが結構好き。





以上、大局的に見てジミは聖人君子のような生き方をしてきたわけではないんだけど、音楽だけじゃなく人間性も興味深いし、個人的には見習いたいところが沢山あった今回の読書体験でありました。

記事タイトルに「人生で大切なことは半分ジミヘンに教わった」としたものの、たぶん人生で大切なことはもっと他にも沢山あると思う。いや、ある、間違いない。ほんとは1/3くらいにしたかったんだけど、語呂が悪いので半分としました。

よくあるような“全て○○に教わった”だなんてことはとてもじゃないけど僕には書けません。だって、人生のことなんてまるで分かってないんだもんな、未知数だよ、ほんと。


最後に、僕はジミ・ヘンドリクスの曲の中で一番好きな曲である『Little Wing(リトル・ウイング)』のスティーヴィー・レイ・ヴォーン版を紹介して終わりにします。正直このカバーは本家を超えてると個人的には思うんだよね。ギターが言葉を紡いでいる感覚。





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