★2013年6月2日の記事を再掲

掏摸(スリ) (河出文庫)単行本の評価がそれなりに高くて読んでみたいなと思っていたんだけど、文庫が出ていたので読んでみた。しかし、期待度が高かっただけにちょっと拍子抜け。なんだかそこまで良いとは思わなかったなぁ。

裏社会的な物語、反社会的勢力との関わりなど、ワクワクする要素は入っているものの、どうにもリアリティをあまり感じられない。

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リアルを読みたいんじゃない、リアリティが欲しいんだ! と思っているんだけど、それすら感じられない。なぜか? たぶん、物語の先が読め過ぎたところにあるのだと思われる。


とにかくお節介というかお人好しな主人公。絶対そういった部分から足元すくわれるんじゃないの? と思ったら案の定そうなったし、主人公の周りの人間はどんどん消されているのにも関わらず主人公だけ何事もないとか有り得ない、これは最後にはハメられるなと思ったらやはりそうなってしまった。

読者の思考レベルと合わせてどうするんだ、裏をかけよ裏を! もっと驚かせてくれよ、それこそリアルじゃなくリアリティってもんでしょうよ!! なんだかそんな風なことを考えながら読み進めるほか無かったわけで…。


あと、絶対的な存在の元でどれだけあがけるか、残酷な運命の中で生きる個人の抵抗というテーマは興味深いものの、その絶対的な存在であるボスキャラみたいな人物が妙にマンガチックに感じられるのがいただけなかったなぁ。若干、伊坂幸太郎が描くキャラを彷彿とさせて何とも言えない。

ま、こういった反社会的勢力に関連した物語なら、花村萬月あたりの方がもっとドロドロとしていて面白いかも。





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