★2013年6月23日の記事を再掲

鰐 ドストエフスキー ユーモア小説集 (講談社文芸文庫)気負わずに読めるドストエフスキー、そんな様相の小説集。

政治・宗教的な話がまったく出てこないので、とても読みやすいとは思う。とはいえ、非常にねちっこい会話文は相変わらず。それなりにドストエフスキーのエッセンスは堪能できるんじゃないかと。

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本書の帯には“ドストエフスキーは最初から「ユーモア作家」だった!”などと書かれているのだけれど、それだけではなくちゃんと彼特有のアイロニーであったり遣る瀬無さというものも詰まっているので、色々考えさせられたりモヤモヤが募ったり、ほんと“らしさ”を感じられて面白かった


基本的には、社会的に地位が高い人物を滑稽に描いている感じで、そういうところから知識層のための教養というよりは、やはり庶民のためのエンタメ作家であったであろうところが好感を持つ部分でもあるね。

本書収録4篇の物語のうち2篇が色恋沙汰に関する話だったりするんだけど、百数十年前の作品とはいえ庶民の娯楽はやはりラブコメだったのかなと。そういうことを想像すると何とも感慨深いものだ。


それにしても、本書の中で“イワン・イリイチ”という登場人物が出てくるんだけど、思いっきりトルストイの有名作品のタイトルにもなってるよね、この名前って。もしかして山田太郎的にロシアでは割とありがちな名前なんだろうか? めちゃくちゃ気になってしまう。





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