★2013年9月20日の記事を再掲

百億の昼と千億の夜 (ハヤカワ文庫JA)う~む、一読しただけでは完全には理解出来なかった感じですな。全体の流れや雰囲気は分かったけれど、根底に流れる思想にはあまり付いていけなかった気がする。

シッタータ(釈迦)、阿修羅王、弥勒などが出てくるので、「空即是色、彼岸etc」など有名どころの仏教用語を予め頭に入れておいた方が分かりやすかったかもしれない。

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それと伴って、各種宗教の終末思想を絡めて物語が展開していくということもあり、遠い過去から始まった“滅び”への呪縛に読み手も絡めとられてしまうので、まあ翻弄されつつ読み進めるのみでありました。


終末思想における神の矛盾。なぜ世界が破滅に追い込まれてからじゃないと救いの手を差し伸べない? という疑問についてSF的解釈をほどこしたものが本書という作品なわけだけど、そのスケールの大きさにはほんと圧倒されてしまう。

本書では、その神を“世界の外から支配するもの”とも定義されており、絶対者や超越者とも表現されていることから、ある種の上位生命体とも解釈出来て、個人的にはかなりワクワクさせられてしまった。


まあSFではよくある?設定の「地球の人間は実験動物で、上位生命体から観察されている存在にすぎない」という、こういったものが根底にある作品ではあるんだけど、その世界の謎を解き明かすのが人間ではなく、思想の産物とも言える阿修羅王(少女)が先陣に立って行動するというのも、なかなか感慨深いものがある


それにしても、本書の続篇ってないのかなぁ? と思って探していたら以下の記事を発見。

東京SF大全34『百億の昼と千億の夜』

この記事によれば『異本 西遊記』という作品が続篇にあたると解釈されているみたいだね。非常に気になるんだけど、絶版というのが悲しいところです。まあマケプレで買おうと思えば買えるみたいだけども。







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