★2014年3月16日の記事を再掲

新装版 考えるヒント (2) (文春文庫)前作と比べてもかなり難解になってしまった印象。日常的な話を題材にしたものもほぼ無くなっているし、もはやエッセイではなく評論の類になっているんじゃなかろうか。

本書では、江戸時代の知識人(伊藤仁斎、荻生徂徠etc)らに焦点を当てて語られることも多く、彼らの著書にある程度触れた経験がないことには、一読しただけでは置いてけぼりを食らうきらいがある。昭和30年代当時において、読書家にとっては必読な人選だったのかどうか、その辺も気になってしまうものだ。

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そんなわけで、前作のように凝り固まった頭をほぐすのに調度良い難易度から一転して、ただただ目で文字を追うだけで一杯一杯な難易度になってしまい(主観)、なんとも不甲斐ない読書体験でありました。


ただまあ本書においては、著者・小林秀雄による文章の展開の仕方も、読み手を混乱させるには十分だったように思えてならない。

というのも、思想・学問について自らの思索に身をゆだねているかと思いきや、いつのまにやら歴史の話に転化するなど(逆もまたしかり)、割と説明が行ったり来たりしていたので難解さに拍車が掛かっていたように思う。

正直、内容自体は興味深かったので、「誰か整理してまとめておくれよ!」と、ついつい思ってしまうものだ。リーダビリティさえ良くなれば次も読んでみたいと思えるのになぁ。


それにしても、「人の心の深みを覗き込まないことが常識 ← これこそが歴史の穴」っていうのは、ちょっと目からウロコだったかもしれない。





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