★2014年4月7日の記事を再掲

アブサロム、アブサロム! (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-9)本書はガルシア・マルケスが影響を受けた作品であると小耳に挟み、興味を持ったので読んでみることにしてみた。

う~む、なんとずっしり重い気分にさせられる作品なのでしょう。どんどん家が血脈が衰退していく話ということもあって、「これは面白い♪」なんていう感覚になるはずもなく、読んでてすごく疲れてしまった。

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基本、救いのようなものはなくて、ずーーっとドロドロとした物語を読まされることになるから、ある種“昼ドラ”的な感じなんだろうか?(いや、違うか……)

登場する主要人物達に一つでも良いから楽しい思い出や記憶はないものかと、そういう点に気を付けて読んでみても一切出てくることはなく、ひたすらに何かしらの呪縛に絡め取られていく読書感覚に陥ってしまう


なるほど、これが“呪われた血脈”の成せる業かと、そういう風に理解してしまえば簡単なんだけど、それだと何のために彼らは生まれてきたのだ? という思いに至ってしまうので何とも言えません。

まあ、人種主義と家父長制というものにも大きく人生を狂わされた家族とも言えるし、それが悲劇に見える半面で、本書で描かれた時代というものがそれを当たり前としていた側面もあるのだろうから、彼らが幸か不幸かなんて現代に生きる僕に言える訳がないのです。


それにしても、過去を語る登場人物による、あたかも自分がその場で体験したかのような熱のこもった語り口には、ちょっと圧倒されるものがあったとしか言いようがない。

何かを伝えなければいけないという強迫観念、あるいは亡霊にでも取り憑かれているような狂気めいた雰囲気、それこそ人間のあらゆる感情を一度に吐き出したかのような、そういった衝撃を受けざるを得なかった、そんな気分。





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