★2010年10月3日の記事を再掲

昨日、NHK・BSの「週刊ブックレビュー」に綿矢りさが出演していました(今日・明日・明後日にも再放送有り) テレビで彼女を見るのは、個人的に言うとNEWS23にて筑紫哲也と対談した時以来。

さすがにあの頃と比べると、あ~大人っぽくなったなぁと感じたけど(服装が落ち着いていたのもある)、まだ顔に幼さが少し残る感じで普通に可愛らしかった。

ネット上では(特に2ch)、太っている劣化しているとまことしやかに散々言われ放題になっているけど、全くそんなこともなかったけどなぁ。京都弁も良かったです。

【スポンサードリンク】


そんな綿矢りさの発言をほぼ全て書き起こしてみたいと思う。ただ、聞き取りにくかった場合とか抜けがあるかもしれないので、その辺はあしからず。

ちなみに、今回の司会は児玉清・守本奈実アナ。両氏の発言はなんとなくこんな感じだったというレベルで書き起こしてます。


週刊ブックレビュー

綿矢りさ 『勝手にふるえてろ』|文藝春秋 特設サイト



◆(児玉・守本「ようこそ。お待ちしておりました」)

よろしくお願いします。ありがとうございます。失礼します(椅子に座る)



◆(児玉「初めての出演いかがですか?」)

テレビ自体ほんとに久しぶりなので緊張しております。



◆(児玉「芥川賞を受賞して6年経ちました」)

はい、6年経ちました。



◆(守本アナ「19歳で賞をとったのはあまりにも鮮烈でした。あの時の世の中の動きはすごかったです」)

(謙遜して首を振る)



◆(児玉「この作品に取り掛かるのになぜ3年半も期間が必要だったの?」)

あの、他の物を書いていたんですけれども、それがどうしても出来上がらずに、あの、3年経ってしまって、この作品自体は半年で書きました。はい。

※他の物っていうのは文學界に寄稿した「しょうがの味は熱い」のことなのかな?



◆(児玉「気持ちとしてはすーっといけた? 本作を書くのに」)

そうですね。あのー、その前に取り掛かっていたものがほんとに中々出来なくって、それに比べるとほんとにすーっといったかな。はい。



勝手にふるえてろ (文春文庫)ここで、新作「勝手にふるえてろ」の作品紹介映像が入る。

著者3年ぶりの新刊は、不器用なOLが脳内と現実の2つの恋の間で右往左往しつつ自分の道を探していく様を描いた新境地。何とも思っていなかった同期に告白されて戸惑う良香。26歳まで恋愛経験のない彼女はこれを機に、中学からひきずってきた不毛な片思いの相手に会ってみようと行動に出るが……。時に暴走する遅咲きの主人公が愛しく思えて、切なくもコミカルな一風変わった恋愛小説です。



◆(児玉「タイトルがほんとに秀逸」)

ありがとうございます。



◆(児玉「どういったことでこのタイトルに?」)

そうですね。あのー、この小説を半分くらいまで書いたところでこの台詞を主人公が言って、その時にあのー、台詞だけじゃなく題名にもしたいなと思って、それで編集の人に言って、ちょっと結構すごい変な題名だったんで許してもらえるか分かんなかったんですけど、OKがでたのでじゃあこのまま……。



◆(守本アナ「こういう台詞を普段綿矢さん自身も言う人なんですか?」)

(笑) そうですねぇ、あの、人には言わないですね。はい(笑)



◆(守本アナ「自分の方は綿矢さんより3歳年食っているので感覚が全く一緒ではないですけど、非常に共感しました」)

あ、それはありがとうございます。



◆(守本アナ「主人公は普通の女の子ですよね」)

そうですね。あのー、色々過激なことは考えているんですけど、外面はすごい、あのー普通の女の子だと思います。



◆(守本アナ「あえて綿矢さん自身と同じ年齢の主人公を書いたのはなぜですか?」)

あのー、主人公の性格的には23か24ぐらいが、あのー、ちょっと幼いところもあるので丁度いいかなと思ったんですけど、ただ主人公が結婚を意識し始めているので、そうなると23、24歳だとちょっと早いかなという感じがして26歳にしたんですけれども、ただ自分の年齢にしたいっていうわけじゃなくて、そういう風に色々考えた、設定で考えた結果、26歳に、しました。



◆(守本アナ「この作品を書こうと思った切っ掛けは何ですか?」)

切っ掛け、そうですねぇ、その、好きじゃない人に告白された時にどうすれば幸せになれるかっていうのを考えた時があって、そのー、絶対に好きな人とじゃないと幸せになれないっていう、ま、恋愛論みたいなのが今すごく発達してると思うんですけど、それ以外にどうにかして、そのー、片想いを幸せな形にお互い納得した形で迎えられ、両想いにできるやり方があればいいなぁと思って、そういうのを考えて、ま、小説書き始めました。



◆(児玉「僕は50歳年食っているんですけど、共感ありましたよ」)

ありがとうございます。



◆(ここで、作品内に言及されている「視野見」などの文章表現について児玉さんが指摘する)

あのー、主人公があのー、その時は、やってる時は、「視野見」をしてる時は中学生の設定なので、中学生の子がそういうのをどう表すのかな? みたいな感じで考えたので、ほんとにこの本に当たっての考え方ですね。



◆(守本アナ「主人公なら中学生の時どう表現したかを考えての言葉ですか?」)

そうですね。はい。だから、あの、語感とかあんまりよくないとは思うんですけど。



◆(児玉「でも、読んだままのことですもんね。視野に入れて見ているという」)

そうですね。こう、焦点をぼーっとしながら好きな人を視界の端に入れるっていう。



◆(児玉「イチ、ニという付け方も面白い」)

主人公の中では、イチとニって一番と二番ですごくはっきりしてるので、それでもそのまま呼んじゃうっていう呼び方です。



◆(守本アナ「綿矢さんはイチとかニとかって男性のことを数えたことはないですよね?」)

そうですね。彼女は気が弱いくせに、あのー内弁慶っていうか、中で考えているところではなんか強気っていうか上からいっちゃうので、その感じであのー、イチ、二って勝手に頭の中で呼んでいい気になっているっていうような……。



◆(守本アナ「主人公は初恋のイチを想い続けているように、ご自身にとっても初恋は大事なものですか?」)

初恋自体はあのー、そんなには大事、自分ではないと思うんですけど、ただそのー、ずっと片想いしてきた、その長い年月をかけてずっと好きだったっていうのはやっぱりおっきいかなって思いますね。ずっと喋らなかったりほとんどデートしたこともない人を想い続けることによって、その想いが純化されていくのか、それとも、あのー、いびつな形にゆがんでしまうのかっていうのをちょっと考えてたことがあって、ヨシカ(主人公)は、ま、極端にイチを想い続けるんですけれども、それが読者の方にどっちに取られるのかなぁと思って、それも考えて書きました。はい。



◆(ここで、作品の中から「私の中で12年間育ち続けた愛こそが美しい。イチなんか勝手にふるえてろ」という部分を児玉さんが面白いと引用する)

逆ギレっていうか、もう自分勝手に想ってたのに、相手は何にもしてないのに怒っちゃうことあると思うんですけど、まさにその瞬間っていう……。



◆(児玉「ご自身もそういう経験あるんですか?」)

ありますね。はい。



◆(守本アナ「じゃあ、割とこうずっと想っているタイプですか?」)

そっちですか?(笑) すみません。あのーなんていうんだろう、その逆ギレみたいなことはあります(笑)



◆(守本アナ「あー、逆ギレはされるんですか?」)

なんかこう、すごい身勝手な自分、が、自分のことを自分で勝手に盛り上がっているだけなのに、相手が期待外れなこととか意に沿ってないことが起こった場合に、なんか自分じゃなくって頭の中で相手に対して怒ってしまうっていうことが。すみません、そっちのことだと(笑)



◆(児玉「独特の文体は持ってうまれたものなのか、それとも磨かれてできたものなのか? あと、もともと文章上手な少女でしたか?」)

いやぁ~~、ほんとにそんなことはなくって、あの、作文とか読書感想文などもやっぱりそんなには、あのー評価されずに、あの、はい。



◆(児玉「作家になりたい気持ちは小さい時からあったんでしょ?」)

そうですね。あのー子供の頃から小説ちょっとは書いたりしてたんですけど、でも漫画とかも書いてたし、本格的にその、本を書きたいなと思ったのは高校3年生の時に太宰治をよく読んでいたのでその時に。はい。



◆(守本アナ「漫画もお読みになる?」)

はい。大好きです。



◆(児玉さんが作品にも出てくる漫画のことを言及。児玉「やっぱり、その、漫画がお好きでらして?」)

そうですね。あのー漫画を、えっと小学校とか中学校で友達と書き合いっこした思い出なんかもやっぱりこの本を書く時に思い出しました。



◆(文章表現に関連して、処女・胸ポチなどが書かれた部分を引用する児玉さん)

はい、すごいですね。すみませんほんとに(苦笑)

※守本アナも苦笑い。



◆(児玉「文章はたえず推敲する? それとも感覚的にすーっといってしまう?」)

あ、あのー、まず書いてそれを読み直してリズムとか勢いとかを、あのー何回も読み直して、ま、整えていく、整理していくっていうような感じで、その中で、そのー私が好きな文章のリズムみたいな、ほんとに特に、あのー凝ったことは全然してなくて好きなリズムだってだけなんですけど、それが整えていくうちに文体になってくれるかなっていうような。はい。



◆(児玉「小説を書くってことは綿矢さんにとってどういうこと?」)

難しいですね。ただあのー、大学が終わってずっと小説を一応書く仕事ってことにはなったんですけど、それこそ17歳の時からやっているせいかいまだにちょっと仕事って思えないところがあって、だからすごい苦痛になる時もあるんですけど逆に息抜きになることもあるから、なんか仕事っていうよりはすごい不思議な作業の一つになってます。



◆(児玉「頭の中でこういう作家になりたいみたいなことは、別に思ってらっしゃるわけじゃないでしょう?」)

これくらい良いものを書きたいっていうのはありますけど、こういう作家になりたいっていうのは確かにないですね。単純に読者として面白くって、あと読後感がやっぱりあのー、それこそ恋愛模様で特別な事件が起きるっていうよりかは人間関係なんですけど、読んだ後に、あのーなんかこう人生っていうか考え、つらつらとこう読んだ後も人との付き合いについて考えたりとか、それぐらいの感動っていうか、あのー感傷というか感慨というかを読んだ人に、あのー送れるような作品を書けたらいいなって思う。



◆(児玉「平易な文章で読み手を楽しませながら、かつ、コツンと芯のところで打って感動を与えるみたいな?」)

まず読み物として、あのー成立してるというか、そういうものを書いていきたいなと思います。



◆(児玉「次にもう作品は?」)

はい。あのー結構間が空いちゃったので……。



◆(児玉「また3年半待たせる?」)

いやー、もうほんとにあのー、次々発表したいんですけど。そうですね、ただ、その変な物を発表してもおかしいので、あのー、頑張りたいと思います。



◆(児玉「私の年齢にくるまで50年ある半世紀あるので、その間に沢山の良い本をお書きいただければと」)

ありがとうございます。



とまあ、こんな感じでした。始めのほうは緊張が顔に出ている感じだったんだけど、段々時間とともに表情も豊かになっていき、なかなか良い対談をしていたんじゃないかと。児玉さんの作品に対する評価も高かったみたいで、彼女にとっても自信になったことでしょう。

それにしても、どんな漫画が好きなのか気になるなぁ。






Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

« »

Post Navigation