★2011年12月26日の記事を再掲

この番組の存在は知っていたものの全く観たことがなかったんだけど、今回いとうせいこうがゲストということで録画して観てみた。

この番組の趣旨は、登場する著名人の人生に多大な影響を与えた本、思い入れが強い本を紹介していくというもの。気になる人物の愛読書を知ることが出来るという、なかなか得難い番組だね(自分にとって気になる人物ならばの話だけど…)

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で、いとうせいこうが紹介していた本は以下の3冊。

1.井上ひさし『ブンとフン』
2.大江健三郎『水死』
3.ボフミル・フラバル『わたしは英国王に給仕した』



1. 井上ひさし『ブンとフン』

ブンとフン (新潮文庫)
井上 ひさし
新潮社
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韻文がいっぱい出てくるんですよね。(小学生の頃)これが異様に好きで何回も何回も読んだ。
(日本で初めて日本語ラップをリリースしたのも)振り返ったら、俺これが好きだからやってたんじゃないかっていう。


本書は井上ひさしの処女小説作品とのこと。正直そんなことより、いとうさんが日本語ラップの第一人者だったということにまず驚いた。



2. 大江健三郎『水死』

水死 (100周年書き下ろし)
大江 健三郎
講談社
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歳取ってもこういう人の気持ちを逆なでするようなものが書ける作家っていう存在が、やっぱり僕にとって大きいんですね。
大江さんが持って来るイメージの喚起力ってやっぱりちょっと普通じゃないなって思います。


ま、今現在も色んな方面の方々の気持ちを逆なでしてるもんね、大江さんて。


それから、いとうさんと大江さんは作品の帯を書いたり文通するなど交流があったらしく、いとうさんが小説を書くにあたってアドバイスなんかももらったらしい。以下、壁に当たって書けずにいた、いとうさんへのアドバイス

火山の下 (EXLIBRIS CLASSICS) (エクス・リブリス・クラシックス)文体が無いから書けないんじゃないでしょうか? 文体を自分でお作りになる為に何か一つのものを翻訳してみると良いですよ。マルカム・ラウリーの『火山の下』あたりから訳されるのがよろしいのでないでしょうか?


これがなかなか難しい小説らしく、いとうさん曰く「俺が翻訳したら20年はかかる!」とのこと。洋書を買ってきて1ページ目から分からなかったらしいです。でも、自分の文体を構築するために何かを訳してみるというのはナイスアイディアだなぁと素直に思えた。



3. ボフミル・フラバル『わたしは英国王に給仕した』

わたしは英国王に給仕した (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集)
ボフミル・フラバル
河出書房新社
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このフラバルって作家が良くって、手放せなくて、書斎じゃなくてリビングのご飯を食べるところの一番近いところに置いてある。いつでもこうやって見れるように。
そんなに執着するくらいボフミルっていう死んじゃった作家、良かったんですよ。


いとうさん曰く、内容はラテンアメリカ文学的内容(マジックリアリズムってことかな?)のヨーロッパ版とのこと。なんだか、ある意味最大の賛辞を送ってるね、この作品に。なかなか自分にとってここまで思わせてくれる作品には出会えないものだと思うので、正直羨ましく感じざるを得ないです。



それにしても、司会の小林麻耶による完全に聞き役に徹していた様がなんともいえなかったなぁ。ゲストが何か言えばキャッキャキャッキャとすごく笑う。大したことは喋らないで、もちろん自分の意見なんてほとんど喋らないで、とにかく笑う。

一瞬「なんだろ、この媚びっぷりは」と思ったけど、非常に計算高さをうかがい知ることができたように思うね。だって、ゲストが何か言おうものなら100%の確率でウケてくれる聞き役がいるんだよ? こんな気持ち良いことはないんじゃないだろうか。

ゲストを気持ちよく喋らせる。そのために全力で受け止めてキャッキャキャッキャと笑う。完璧すぎるだろ、聞き役としては。男性のゲストだったら嬉しいだろうなぁ。女性だとうざいと思うだろうね。個人的には小林麻耶は嫌いだったりします…。









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