詩的私的ジャック (講談社文庫)引き続き再読しています、S&Mシリーズ。

この作品については、ほとんど内容を覚えていない、印象すら残っていないというそんな塩梅なので、かなり新鮮な気持ちで読むことが出来たように思う。なぜ記憶にないのか不思議な感じではあるものの、内容自体はなかなか面白かったです。

前3作に比べても一番内容的に物語性が高かったように感じるし、ちょっとづつ進化していっているのだなぁと感心してしまった。

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まあ、前3作はかなり閉鎖的というか、狭い中での物語という感じがしたものだけど、今回は外に広がっていったという印象を持つものだ。

犀川先生が南京(中国)や東京に出張に行くなどして、舞台的に色んな色を出せたというのもあるし、これまであまりなかった萌絵の学生生活もうかがい知れたので、そういった部分がこれまでとの違いなのだろうなぁ、そんな気がする。


★初めて犀川&萌絵の知人が犠牲に
事件に関しても、初めて犀川&萌絵の知人が犠牲になるなど、これまでには無かった展開だったし、さすがにミステリ脳の萌絵であっても、そこは多少精神的なダメージを負ってしまったみたいですな。

その時、犀川先生が出張中ということもあり、感情の捌け口というものも失い自分を追い込むしかないという、そういった心理描写も読みどころなのかもしれない。

事件の推理なんかも萌絵1人が奔走しているような感じでもあったし、さすがに「頑張り過ぎじゃないか?」と思わずにはいられなかった。


★3作連続で殺されかけた萌絵
そして、またしても殺されかけちゃう萌絵ちゃん。首を腕で締め上げられてるなど、気絶で済んで良かったものだわ。今回、警察が来るのが遅かったら本当に殺されている可能性があっただけに、ハラハラドキドキ感があったように思う。

しかし、これで3作連続で殺されかけてますな。いいかげん叔父の西之園本部長から「事件に関わるな!」とお灸を据えられてもおかしくないんじゃなかろうか。あまりにも危険が過ぎるもんなぁ、いやはや。


それにしても、序盤で警察が「犯人は男ですね」と断定してみたり、「ロックミュージシャンの結城が怪しいぞ!」と、これでもかと劇中に煽ってくるので、逆にこれらの情報はミスリードを誘っているのでは? とミステリ好きならそう考えて読むことになるのだろうね。

ま、その考え方がやっぱり正しかったわけだけど。








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