数奇にして模型 (講談社文庫)引き続き再読しています、S&Mシリーズ。

今回は完全に内容を忘れた状態で読み始めたわけだけど、まさかオネエ系みたいなキャラが出て来るとは少しビックリしたものだ。なんだか、自然とマツコ・デラックスの声でセリフを再生してしまう。

著者の森さんらしくないキャラ造詣だなぁとか思ったものの、こういうのも有りっちゃ有りなのだろうね。

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そのオネエ系キャラは模型マニア&作家とのことで、ある意味で森さん自身をなぞらえている可能性も有るのかもしれない。女性的な部分を自分の内に薄々と感じ取っているのかもなぁ、なんとなく。


★モデラーの行き着く先?
しかし、今回の犯人というのも、非常に奇妙な感じだったものだ。「人間で型を取りたい!」というのはモデラーの行き着く先だったりするのだろうか? その辺がちょっと気になってしまう。

そのためなら、法を犯すことすら何とも思っていないらしく、ある意味でサイコパスの類に見えて仕方がないですな。

劇中でも「正常と異常の違い」について国枝助手が長広舌をたれるなどしていたし、やはりそういった部分が今回本書ではテーマになっていたのでしょう。


★無自覚な悪
被害者である芸術家だって、傍から見れば異常な行動をしているように見えてしまうわけで、正常か異常かなんて、観察者の主観により大きく左右されるのが何とも言えない。

犯人だって、自分の行動を正常なことだと思っていたわけだし、なんの良心の呵責もない、“無自覚な悪”ほど胸糞悪いものはない気がするものだ。


★好きにしてもOK
それにしても、エピローグを読む限り、被害者は誰が犯人かということを予め知っていたということなのかな? 何かの切っ掛けで看破したのか、はたまた共犯のような形だったのだろうか。

犯人の行動により自分の芸術も完結すると考えていたのなら、ちょっと納得出来るところではある。それこそ本書タイトルのとおり、芸術のためなら「好きにしてもOK(数奇にして模型)」ということなのかもしれない。







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