人形式モナリザ 森博嗣
引き続き再読しています、Vシリーズ。

今回は、120ページ程度読んだところでようやく事件が起こるという流れになっており、割ともったいぶった、テンポの悪さというものを感じざるを得なかったように思う。

全体で400ページ程度の薄さにも関わらず事件関係者が比較的多いというのも、余計に読みにくさを覚えずにはいられない。

なおかつ、その事件関係者の血縁が複雑だったりもするし、彼らの名前だけを見ても誰が誰だか判別つきづらくて混乱しまくり。そういった状態が最後まで続いたので、正直そんなに物語自体を楽しめなかった気がするね、残念。

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なので、最後の一文で黒幕が明かされても、「それって誰の事だっけ?」と感じてしまい、ちょっと感動が薄かったのも勿体無く感じなくもない。

それぞれ関係者の「苗字」さえ違っていれば判別しやすかったのに、名前だけでは本当に分りづらかったものだ。初読時にはちゃんと理解して読めていたのか、その辺が気になってしまう。


犯人は重度の精神錯乱状態?
それにしても、犯人は重度の精神錯乱状態だったという部分が今までの作品ではなかったことだったので、ちょっと驚かされてしまった。それって有りなの?

現実世界のことを思えば、普通に有り得ることなのかもしれないものの、本書はフィクションでありミステリ作品なんだもんなぁ。その辺がいまいちシックリこないものだ。

そういうこともあってか、犯人の行動や動機に至るまで全てが憶測によるものでしか語られないので、どうしたってモヤモヤが募らずにはいられない。

半分オカルトチックな方向にもいったりするし、「精神錯乱ならしょうがないか」と無理矢理納得しなくちゃいけないところがもどかしいです。


Vシリーズは推理に熱心な人物が多過ぎ
あと、VシリーズはS&Mシリーズに比べて主要人物の数も多い上に、事件について推理を始める人間も多いから、一度に複数の仮説が出過ぎてしまい読んでいて若干ダレてくる。

S&Mだと熱心に推理をするのは萌絵くらいだったのに対して、今回は熱心な人物が多過ぎなんじゃなかろうか。「深入りするな!」と、たしなめてくれる人もいないし、非常に危険な感じがしないこともないですな。

ポジション的に執事の根来さんがたしなめるべきなのだろうけど、紅子さんに頭が上がらないから到底無理なのかもしれない……。




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