朽ちる散る落ちる (講談社文庫)引き続き再読しています、Vシリーズ。

またしても超音波研究所が舞台となっており、前々作である「六人の超音波科学者」の正統的な続編という感じの本作。個人的には「六人の~」がかなり好印象だったので本作にも期待していたんだけど、正直微妙だったというのが素直な感想です。

有人衛星の密室事件、テロリスト、CIAなどなど、これまでにくらべて扱っているガジェットのスケールがすこぶる大きかったものの、逆にそれが陳腐に思えてしょうがなかったものだ。

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序盤から中盤は、水面下で何かがうごめいているという怖さがあって翻弄されるばかりだったけれど、結局最後は予定調和な感じで終わってしまったような印象を持ってしまう。

ネタバレになるけれど、衛星の事件は乗組員の1人が皆を殺害、研究所地下の事案は自殺。何の驚きもない結末なんだよね……

まあ、トリックに驚かされるということもあるのだろうけど、内容的に終盤になるまで情報が出揃わないということもあり、色々と推理するだけ無駄だったんじゃなかろうか、そんな気がする。


★複数の事案に繋がりが……
とはいえ、ちょっとづつ複数の事案に繋がりが見えてくる感じはなかなか面白かった。思えば色々と伏線のようなものはあったのだろうと思う。その辺に気付きつつ読んでいたら、ずいぶんと面白さも変わってきたのでしょう、言わずもがな。

紅子さんが祖父江さんに「貴女が考えているよりも、ずっと深い謎ですよ」と言っていたけれど、ここまで複雑に絡まりあっていたら、たぶんリアルに日本の警察には解決出来ないんじゃないか? と、思えてならないものだ。

日本の警察は優秀だと思うけど、フィクションに出てくる事件ってとても常人には解きにくいものが非常に多いからね……。だからこそ天才キャラが必要になってくるのだけど。


★紅子のおかげで林は出世しているのでは?
しかし、これだけ紅子さんが大活躍しているとなると、林さんが警部にまでなっているのは彼女のおかげなのでは? と少し思ってしまうものだ。

彼が担当する事件はなにかと紅子さんの助言により解決しているわけだしねぇ。このVシリーズだけでも何度も難解な事件が解決されてきたわけだし、県警の中での林さんの立場が良くならないわけがないと思うんだ。

でも、彼はキャリア組とのことなので、もともと出世しやすくはあるのだろうなぁ。








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