白夜 (角川文庫)一人称小説ということもあって、ドストエフスキー・キャラ特有のねちっこさが冒頭から炸裂している感じですな。病んでいるようではないけど、非常にくどい。

想像力がたくましいというか、被害妄想がすごいというか……、現実が怖く空想に走りがちな人というのは実際にも本書の主人公っぽくあるのかもしれない、なんとなく。

そんなわけだから、過去の良い思い出にすがりつき、それによって現在の自分を構築する様というのは切ないとしか言いようがない。完全なる現実逃避、そして孤独感。個人的にも共感できる部分が少なくないので、なかなか心に来るものがあるものだ。

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彼女いない歴26年(年齢)、非モテ男子の手記。どうしたって痛々しく思えてしまう、だがそこがいいのでしょう。これまでは空想の中の女性に恋をしてきた。そんな彼の前にとある女性が現れる、という感じで物語が動き出すわけだ。


★女性というものは残酷なものです
17歳の世間知らずな女性。彼女も主人公と似たような境遇ということもあり、すぐに意気投合することに。

これは恋愛フラグが立ったか? と思いきや、女性というものは残酷なものです。あれだけ思わせぶりなセリフを言っていたにも関わらず、実は結婚を誓った男性がいたという現実。

「あたしがお嫁に行ったら、とても仲のいいお友達になりましょう」だって? ふざけんな! そんなことを言ったら、主人公が更なる孤独を感じてしまうだろうに……。

気がない相手にでも「愛してる」という言葉を普通に使ってしまう17歳女子、危険過ぎる。恋愛に免疫のない男性だと勘違いするのも必至でしょう、言わずもがな。


★最後の最後で奈落に突き落とされる……
なんやかんやあって、一時は主人公と女性が「一緒に暮らそう!」というところまで話が進んでいたというのに、まさか最後の最後で奈落に突き落とされることにあるとは……。ほんと主人公が可哀想過ぎる。

女性が来週結婚するという時になっても「あたしを前と同じように愛していてくださいますわね?」とか言っちゃうとか、ほんと残酷な仕打ちだよね。彼の想いを知っていて、その上でこういう発言をしているわけだから、ピュアと○○○は紙一重だなと思わずにはいられない。

相手の気持ちをおもんばかる能力がなく、ただただ純粋なだけだと迷惑極まりないという感じなのかもなぁ。2人共に、色んな意味で残念でありました。


何というか、非常にベタな内容ではあったけれど、やっぱりキャラ造詣は秀逸だったように思う。







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