クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)作中にも“ゲームブック”が登場するけれど、ほんと本書はサバイバルというよりロール・プレイング・ゲームを体験しているという感覚になってくるものだ。

生か死かという状況の中で、いかに有用な情報を集められるかが肝になっている。そこに頭が回らず、目先のことしか考えられなかったものは狂気と化してしまった……。でも、こういった極限状態に置かれてしまうと、なかなか大局的な思考にはなりにくいのは確かだとは思う。

自分ならこの状況でどう判断するか? そういったことを考えながら読み進めると面白いかもしれない。

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しかしながら、ほとんど場面転換することなく、ずーーーっとサバイバルなシーンが描かれることになるので、読んでるこちらは段々とその状況に慣れてきちゃうんだよね、残念ながら。

なので、それほど緊張感を持続させることができないから、若干単調に思えてくるのが非常に勿体無く思ってしまった。

作中の人物達は、狩る者・狩られる者といった立場におかれているというのに、読んでるこちらは少しづつ感情移入が薄れていってしまうという悲しい状態。まあ、読む人によりけりだとは思うけど。


出来れば、主人公視点だけじゃなく、他のパーティ視点のシーンも順番に挿入していれば単調さも解消されたと思うんだけどなぁ。狩る者・狩られる者の描写をてれこで描いていれば、この生か死かという状況に読んでいて慣れてくるなんてことは起こらなかったんじゃなかろうかと。

とはいえ、本書はそこそこ評価も高いようだし、僕が不満に思うことなんて非常に瑣末なことなのでしょう、一般読者の方からすれば。


それにしても、結局ゲームの目的やヒロインの正体は何だったのだろう? 主人公が想像したとおりのことだったのだろうか、その辺がやはり気になってしまいモヤモヤしてしまう。

そもそもゲーム主催者はどういった組織だったのかも想像の域を出ないし、このあやふやにぼかしたまま終わってしまったのが残念でならないや。







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