逆説の日本史〈12〉近世暁光編 (小学館文庫)今回は、徳川家康に焦点を当てて語られている。前巻にて豊臣秀吉の亡くなるまでが描かれたということもあり、戦国時代ともなると期間的にも残りが少ないので、若干物足りなさがあるのは否めないかもしれない。

日本最大の合戦とも言われる「関ヶ原の戦い」も、そこに至るまでの駆け引き(謀略・人間ドラマ)は興味深く感じるんだけど、合戦自体は短時間で終わっちゃうから思った以上に印象が薄く感じものだ。

“裏切り”に関連して某大名がやけに有名にはなってはいるものの、それだって合戦が始まる前の謀略で決まってしまったようなものだしねぇ……。

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どちらかと言えば、西軍(豊臣方)の方が「正義」があるように思えるのに、表向きにも裏の側面でも徳川にリードを許してしまったというのが致命的だとしか言いようがない。

石田三成の決断力のなさもクローズアップされてはいたけれど、ここはやはり家康のしたたかさが全てに勝っていたということなのでしょう。


★徳川家と豊臣家
本書だけを読むと、家康は腹黒い人間だったんだなぁと感じちゃうのも否めない。天下を取るまでの手際の良さを見ると、秀吉の存命中から野心を燃やしていたのだろうと想像に難くないです。

本来、豊臣家滅亡までは考えていなかったという点からしたら(結果としては滅亡した)、織田家を衰退させた秀吉とそんなに変わりはしないけれど、時間を掛けて粛々と確実に進めた家康の方が空恐ろしさを感じてしまう。


それから、家康と秀頼の二条城での会見。そこで会った秀頼が非常に頼もしく見えたので豊臣家の滅ぼそうと決意を固めたとかいう逸話もあるらしく、これが今川氏真のようなバカ殿チックに見えていたら豊臣家は存続していたかもと考えると何とも言えないものだ。

まあ、徳川幕府になっていくと、どんどん大名家を取り潰していくことになるわけだし、大阪の陣がもし無かったとしても、いずれ豊臣家は潰されていたのかもしれない、そんな気がする。

徳川家にとっては外様大名はライバルであり潜在敵国、1つでも少ないにこしたことはない。


それにしても、大阪の陣の遠因となったされる方広寺の鐘って現存しているのですね、しかも銘文も当時のままで。いつか見に行ってみたいなぁ。






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