久々の新刊ではあるものの、今年に入って既刊の再読するなどしていたので、物語にはすんなり入り込むことができました。本作は、ちょうど妖精島に到着したところからストーリーが展開。この時を一体何年待ったことやら。
でも、目的の地に着いたからといって、肝心の妖精王「花吹雪く王」には簡単には会わしてもらえないんでしょ? とか思っていたら、割とあっさり会うことが出来てかなり拍子抜け。思いのほかフレンドリーなんだなぁ、王様(ダナン)
まあ、パックやイバレラとかを想像したら、そもそもそんなに堅苦しい存在でもないのかもしれない、妖精さん達って。
そして、さっそくキャスカの正気を取り戻すために、「夢の回廊」なる儀式を執り行うことに! なにやらキャスカの夢の中に入り込んで、“記憶の欠片”を拾い集める必要があるらしい。
なんというか、ファンタジー作品だと比較的よくあるパターンな気がするね、こういうのって。特にゲーム作品(RPG)なんかだと、記憶の欠片を集めるだなんて日常茶飯事な気がする(ちょっと言い過ぎか?)
エンタメ作品において、主要キャラの記憶喪失ネタみたいなものって何度見てきたことか、という感じだし、物語を創作するにあたって扱いやすいガジェットなのだろうなぁ(それがもし主人公であったなら、読者と同じ目線になり感情移入しやすいしね)
キャスカの記憶を追体験
それにしても、キャスカの記憶を追体験していくとなると、否が応でも緊張感が出てくるものだ。最終的には、あの“蝕”が待ち構えているというのは分かりきった事だしねぇ。夢の世界に入り込んだシールケとファルネーゼが、それを体験して正気でいられるのかどうか、その辺が心配で仕方ない。キャスカが正気を取り戻した代償として、シールケらが再起不能になったら元も子もないし、なかなか危険度の高いミッションだこと。
あいたいひとがいるの
そして、テンポよく進んで目の前に“蝕”が! というところで、本巻が終了。夢の中に出てきた“ちびキャスカ”が「あいたいひとがいるの」とか言っていたけど、“蝕”という場面を鑑みたら、ここはガッツではなくグリフィスなのかな? 非常に続きが気になってしまう。関係ないけど、ファルネーゼの夢の中に洗濯石と化してしまったモズグス様が出てきて笑ってしまった。「祈るな!手が塞がる」もネタにされてるし、こういうセルフパロディもなかなか良いですな。
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